情報技術、バイオテクノロジー、新素材などの先端技術の飛躍的な発展とともに、21世紀初めに先進諸国は「超産業社会」の段階を迎えます。ここにおいて、人々は技術の恩恵の下で新たな可能性を手に入れる一方で、地球環境の悪化や技術をめぐる国家間の対立が顕在化しつつあります。また遺伝子操作のような、人間の根幹に関わる技術の出現によって、科学技術と人間の軋轢が深刻化し始めています。 このような問題を解決するには、超産業社会が内包する問題群を理論的に定式化し、これらを解決する具体的手段を提供し、科学技術と人間社会のインタフェースをうまく設計、実装、運用し、あるいはそれらを支援するための理論や方法論を研究・開発できる人材が必要です。 社会理工学の理念は、超産業社会が内包する問題群を理論的に定式化し、これらを解決する具体的手段を提供すること、そしてこの学問を身につけた学生を社会に送り出し、人間と科学技術が調和した社会の創出に寄与することにあります。 |