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教育目標
情報技術、バイオテクノロジー、新素材などの先端技術の飛躍的な発展とともに、21世紀初めに先進諸国は「超産業社会」の段階を迎えます。ここにおいて、人々は技術の恩恵の下で新たな可能性を手に入れる一方で、地球環境の悪化や技術をめぐる国家間の対立が顕在化しつつあります。また遺伝子操作のような、人間の根幹に関わる技術の出現によって、科学技術と人間の軋轢が深刻化し始めています。
このような問題を解決するには、超産業社会が内包する問題群を理論的に定式化し、これらを解決する具体的手段を提供し、科学技術と人間社会のインタフェースをうまく設計、実装、運用し、あるいはそれらを支援するための理論や方法論を研究・開発できる人材が必要です。
本研究科ではそれら多様なニーズに対応できるバラエティ豊かな人材を養成することを目標とし、大学院の各課程において養成する人材像、および、そのために学生が習得する能力を次のように定めます。
修士課程
養成する人材像
超産業社会が内包する問題群を解決可能な形に定式化する上で必要な理論的枠組みを理解し、科学技術と人間社会のインタフェースを設計、実装および運用するために必要な方法論を修得した上で、グローバル社会で活躍できるコミュニケーション能力を有した人材
修得する能力
それぞれの進路に応じて、以下の各領域について一定の資質・能力を身につけるとともに、自分の存在意義を高める上で必要となる複数領域についての卓越した資質・能力を身につける。
- 「超産業社会」における問題に対する多面的な理解と解決に必要な、人文・社会科学と理工学とをつなぐ幅広い専門基礎学力
- 科学技術と人間社会のインタフェースをとるための方法論と専門基礎学力を適用して、実践的に問題解決する力
- 「超産業社会」において解決すべき問題群は、常に人や社会に影響を及ぼすものであることを自覚し,職業的な倫理観をもって誠実に問題解決に当たる態度
- グローバル化する社会において人や社会に関わる仕事をするために不可欠なコミュニケーション基礎力と情報発信力
博士後期課程
養成する人材像
国際的に通用するリーダーとして、既存の理工学や人文・社会科学の枠を超え、科学技術と人間社会のインタフェースをとるための新たな理論、方法、学術的知見を生み出すことのできる人材
修得する能力
- 既存の理工学や人文・社会科学の枠を超え、社会理工学の理念に即した創造的な研究・開発・運用を行う力
- 人文・社会科学と理工学との新たな融合を実現する上で必要な両者にまたがる幅広い知識を有し、それらをベースに新たな学問体系の構築に踏みだそうとする挑戦的探求力
- 科学技術と人間社会のインタフェースとして、また、国際的に通用するリーダーとして、多様な考え方をまとめ、新たな方向性を見出し、周囲の人との協力の下にものごとを推し進めるために必要となる人間力やコミュニケーション力
入学者に求める能力と適性
社会理工学研究科は、修士、博士の学位取得を目指す各課程の教育目標にもとづいて、超産業社会が内包する問題群を理論的に定式化し、これらを解決する具体的手段を提供し、科学技術と人間社会のインタフェースをうまく設計し、実装、運用することのできる人材を養成するために、世界に先駆けて作られた、文理融合型の大学院の先駆けとして相応しい教育を行います。
そこで、本研究科の各課程では、次のような評価観点について、基本的な資質と能力を持ち,総合的に判断して本研究科の教育目標を達成できると見込まれる人材を求めます。
修士課程
- 理工系または人文・社会科学の基礎専門学力
- 事実やデータ、資料にもとづいて、論理的に思考し、表現する力
- 多様な価値観を理解し,人や社会のさまざまな現象に関心を持ち,多面的にものごとを捉え、考えようとする態度
- 国際化が進む社会において、その専門的能力を発揮する上で必要になる基礎的英語力
- 科学技術と人間社会とをつなぐインタフェースを設計したり,ファシリテーターとして活躍する際に必要となる情報技術に関する知識・技能やコミュニケーションに関する力
- 既存の学問領域にとらわれず,文理融合の新しい学問領域を創造しようとする本研究科の趣旨に賛同し,未知の世界に果敢に挑む旺盛な研究意欲
博士課程
- 学位論文研究に臨む上で必要な研究テーマに関連する幅広い専門学力
- 研究遂行に必要な実践的な問題解決力や研究のスキル、倫理観等
- 既存の学問領域にとらわれず,文理融合の新しい学問領域を創造しようとする本研究科の趣旨に賛同しその深奥を究めようとする意欲と探求力
- 国際社会に研究成果を発信する上で必要なコミュニケーション能力・情報発信力
- 自分の研究テーマの社会的意義や新規性を説得する力
各専攻の教育ポリシー