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パネルディスカッション

テーマ

  1. 「災害ソリューション実践」を通じて学んだこと・考えたこと
  2. これからの復旧には何が必要か
  3. 東工大生だから出来ること

テーマ1:今回のプロジェクトで皆さんが考えたことA

三松

 建築学専攻修士1年三松と申します。よろしくお願いします。 今これだけ多いな災害が起こって中、建築家がいろんな提案をされていて、 私が所属する建築学専攻でもアーケードといって、 建築側からいろんな復興支援をしていくというものがあります。 そちらも参加したかったのですが、 今回このように色々な専攻の人がいる活動に参加できたことは、 建築の話はあまりしなかったですが、 いろいろな視点があって、良かったと思いました。

桑子

 現地行って感情的に整理できないくらいの気持ちは湧きあがってくるでしょう。 その辺の感情的な部分とロジカルな部分どんな感じですかね。

三松

 震災以降それについて考えていたのですが、私の母の実家が仙台にありまして、 私も小さいころから慣れ親しんでいた気仙沼も大きな被害を受けて、 震災以降はふさぎこんでしまいました。 でも何ヶ月か経って自分にできることをしようという気持ちに変わりました。
 被災地の陸前高田の方ではひどい被害を受けて何もなくなってしまって、 それで例えば大きな堤防を作るというのはすごくお金もかかるし10年、20年かかります。 今現地に住まわれていた方はやっぱりお年寄りが多いですが、 そのような人たちが今ここに住みたいという気持ちがあります。 でも、「実際に堤防を立てるお金がないということ」と「何十年もかかるという事実」があって、 そういう「クールな判断」と、 故郷がなくなってしまった悲しみといった「感情的な部分」も満たさないといけないということが、 どうしたら解決できるのかと思い、 答えは出てないのですけどずっと考えています。

桑子

 ふさぎこんでいた気持ちが参加することで少しは変わりましたか。

三松

 いろいろ考えているだけじゃなくて実際に現地に行って私が一番うれしかったのは、 一緒に映像を撮った方が、その方はとても明るい方だったのですが、 最後に涙ながらに、漠然と不安を抱えて暮らす毎日で何かをする予定があるっていうのが すごく楽しかったというのをおっしゃっていて、それを聞いて私も何か少しでも 気持ちをいやすことができたのかなっていうのがすごくうれしかった。 ホントに行ってよかったと思います。

桑子

 皆さんの話をうかがっていると一つは現地の持つ複雑性とか多様性、意見も様々、被災された人の立場も様々。 例えば津波で完全に流されてしまった人と、 丘の上にいてあまり被害がなかった人たちのギャップっていうのを感じますね。 みんなチームで行ったわけですけど、それに対応するために多様な人が集まったチームで対応 するのも大切だっていうのもあったと思います。

桑子

 他の参加者の方どうです?

聴衆(学生)

 活動B1に参加しました計算工学専攻の藤坂です。 今回参加されたシニアではなく、陸前高田でたまたまお会いした方で、 陸前高田は元々海沿いの平らなところに町があって、 それが今回の津波で大きな被害を受けてしまった。 元々平らなところには町はなかった。 ただ都市計画をやっている人たちが災害対策として堤防を作ったので、 海沿いに町を作っても大丈夫だという工学をやっている方の意見が反映され街づくりを行なったために、 陸前高田は大きな被害を受けてしまった。 じゃあ君たちは理系の学生なんだから私たち住む人が不幸にならないような街づくりをしてほしい。 そういうことを大学に帰ってから学生や先生に伝えてほしいということを伺いました。 それを考えると、大学で無意味に勉強しているわけではなくて、 みんなが地元の人たちの気持ちを考えた上で、みんなが幸せになるような 学問を作り上げてほしいと伺いました。 それを伝えたいという想いで話させていただきました。

桑子

 そういうのも考えさせられますね。

震災から半年以上たった今も不安を抱えた人たちはたくさんいる
大学では「技術」の活用や意味についてもっと考える必要がある

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